Re:imagining activism(はじめに)

社会変革の先輩・安納献さんから東京アーバンパーマカルチャーのみんなにぜひ学んでほしいと渡された「REimagining activism」。
社会変革をネクストレベルに押し上げる100ページのガイドブックです。
2020年にソーヤー海くんが日本のアクティビズム文脈での理解をシェアしながらオンライン勉強会を10回ほど続けました。
同時に、仲間たちと下訳を完成し、「ハーバードの人生を変える授業」翻訳者である成瀬まゆみさんにサポートをしていただいています。
公開の形が整ったものから、ここに公開していきます。

このテキストを読みながらチェンジメーカーたちで学びあいをし、日本の社会変革を深めていく場もつくっています。
初回は2021年4月27日 20:00-21:30こちらで。
Facebookの告知しか間に合っておらずごめんなさい!(お知らせ周りを手伝ってくださる方、募集中です♡)

では、訳をお楽しみください!

はじめに

「私たちの生活と、政治、経済のシステムを大きく変えることでしか、持続可能な未来を実現できない」 多くの活動家や社会変革リーダーたちはそう言います。しかし実際にキャンペーンや戦略を見てみると、そういった考えはあまり反映されていないようです。

環境問題や社会問題の根本は「新自由資本主義」*にあると考える人はけっして少なくありません。それでも、多くの活動家にとって、「システムの変革」、「大転換(グレート・トランジション)」、「パラダイムシフト」などの言葉は大げさで、理想的で、抽象的なように聞こえてしまい、具体的に戦略を立て、小さなステップに分けて計画に移していくのが難しいようです。

そんな小さな一歩さえ達成することが難しく、多くが失敗に終わるというのなら、ユートピアをめざしていく活動にいったいどんな意味があるというのでしょうか。

私たちは資本主義の中で生きている。そして、そこから抜けだすことはできないと思っている。かつて王の権力から逃れられないと思っていたように。しかし人類が作り出した支配力に抵抗し、変化させることができるのは、人間なのだ。


アーシュラ・クローバー・ル=グウィン

経済システムとそれを支える文化を変えることなんて、不可能だと感じるかもしれません。でも、現在のシステムは自然の法則によってもたらされたものではありません。人間によって作られ、手を加え続けられたたものです。 ということは、 私たちが人間であるからこそ、システムを変えることができるはずです。多くの人々が一緒に変化に取り組むことによって初めて、現在と未来の世代が地球と調和しながら繁栄する、今よりずっと公平で平等な社会を創ることができるのです。

このハンドブックは、「大転換」という夢を実現するための手助けとなるように書かれました。Smart CSOs Labによる調査や、アイデア、経験がベースとなっています。根本的な変化に意義ある貢献をしたいと願っている活動家のためのガイダンスとなるはずです。

これは、気候変動、貧困、平等、保健、移民、男女平等など色々な問題に取り組んでいる、草の根の活動家や社会変革リーダーを支援するために書かれたものです。そして、現在の社会や経済に変わるモデルを考え、提案しているすべての人たちのためのものです。 公正で持続可能な世界にしていくための活動をしている人たちはみんな、根本的な組織的な変革のための効果的な方法を学びたいと熱心に思っているからです。

このハンドブックには、組織やキャンペーンを変えたいと思ったり、システムの変革に積極的に取り組みたいと思ったりしたときに使える実践的なアドバイスや質問が満載です。今後、どのような困難が待ちうけているのでしょうか? そして、どのようにすればそれを克服できるのでしょうか? それに答えてくれるような経験豊かな活動家たちのケーススタディも紹介します。

ただ、ちょっと注意してほしいことがあります。

これは世界を変えるためのレシピ本ではありません。 「簡単な答え」なんてないのです。

組織的な変革のためには、何度もトライし続けなければならないし、深い水の中に飛び込んでいかなければなりません。ただ、 どうやって飛び込むのが一番いいかは他の人たちから学ぶことができます。 大転換は、新しい世界への大きなジャンプです。 大胆なビジョンなしに世界を変えることはできません。今日は不可能に見えることでも、明日には現実になるかもしれないのです。

このハンドブックの読者は、様々な場で活躍しているはずです。ですから、あらゆる活動家が大転換をめざして活動できるように、さまざまな状況を扱うことにしました。特にプロのチェンジ・エージェント(変革者)とボランティア活動家では大きな違いがあります。それでも共通の課題のほうが大きいはずですし、大転換を成功させるためには、今あるその2つの隔たりを克服していくことが重要だと考えます。

第1章

Re:imagining Activism翻訳チーム(順不同)

成瀬まゆみ(監訳)/野崎安澄/松岡美緒/井上知子/熊本愛華/村上暁子/石井友梨菜/藤井麗美

Special thanx to♡

安納献/鈴木重子/Liliko Sawyer/Kai Sawyer