農薬と、なぜ日本はオーガニックが少ないのか?

みんなが食べている農薬について、どのくらい知っている?

最近、農薬について朝から考えるようになった。家の目の前が田んぼで、農薬をまいているのが見えるからかもしれない。何となく商品に農薬入っているんだろうなって思うのと、農薬散布に気づいて家の窓を閉めながら子供の健康を守ろうとするのとでは、リアリティーが違う。

これはボストンの農家だけど、
こんな感じの人がいっぱいいた

カリフォルニアのサンタクルーズに住んでいたときは、やたらオーガニックにこだわりがある人が周りに多く、有機農家の知り合いもいっぱいいたから、食に対する関心とリテラシーが急激に深まった。ほとんど地産地消のオーガニック食材が手に入って、贅沢品(バター、チーズ、グラノーラ、チョコレートとか)もわりと安くオーガニックのものが自然食品店で買えた。アメリカのオーガニック製品が安いのは、エコとは言い難い大規模農業や低賃金労働者の背景もあるから一概にいいとは言えない。。。「オーガニック」が利益になればなるほど、大手企業がその「マーケット」に参入して、政府機関のオーガニック認証(USDA Orgnic)の基準を低くしたり、小規模有機農家が継続しにくい状況を作り出していることが問題になっている。

ま、そんな状況の中でも、諦めずに有機農家は食べものを育て続けて、活動家は市民と政府に働きかけて、様々な立場の市民が協力しあって、アメリカ中に素敵なファーマーズマーケットが広がっている。

毎週行ってたファーマーズマーケット

さて、いきなりだけど、もっとも残留農薬が含まれている果物と野菜はなんでしょう?

以下は、ELLEに投稿されていた「2020年版 残留農薬が多い&少ない食材をランキング」という記事より

毎年春になると「EWG」では、非営利の専門家が懸念する残留農薬を含む果物や野菜のリストを公開している。そのリストは健康のエキスパートやこの分野に詳しい消費者から「ダーティー・ダズン」と呼ばれ、長い間従来の農業方法のあり方に疑問を投げかけている。

1位のいちごは実に5年連続で王座に君臨していて、ケールは過去10年以上で昨年初めてトップ10入りした。

1.いちご
2. ほうれんそう
3. ケール
4. ネクタリン
5. りんご
6. ぶどう
7. 桃
8. さくらんぼ
9. 洋梨
10. トマト
11. セロリ
12. じゃがいも


ガーン。好きなものばかり。。。
さいわい、イチゴ、ケール、トマト、ジャガイモは植えた。ほうれん草は近所の有機農家から買ってる。問題は、大好物のフルーツ!自分で育てるしかないか。。。

もうちょっと日本の事情が含まれている同じような記事 by キニナル
2019年版|残留農薬が多い、危険な野菜&果物ランキング・47

動物製品(肉や乳製品)にはもっといろいろ入っている。抗生物質やホルモン剤。飼料には遺伝子組み換えの穀物。ひどい場合には、売れない牛の部位を牛に食べさせる(狂牛病の原因と言われている)。

不思議でたまらないのが、なぜ僕たちはこのような毒(健康に害があるもの)を食べるようになったのか?

日本人は何千年も日本で農業をして、ここまで知識と知恵と技を極めてきたのに、たかが数十年前に流行りはじめた化学農薬や化学肥料に依存してしまったのは、なぜだろう?

日本の気候が難しいとか、消費者がどうのこうのとかっていうのも、っていう話に納得がいかない。日本と同じような高温多湿の気候はいっぱいあるのに、他の国では日本ほど農薬を使わない。その上、数千年も日本列島に住んできた人は農薬を使わずに農業をしてきた。不思議じゃない?

じゃ、日本の農家は有機農業の技術がないのか?でも、日本の歴史上のほとんどが有機農業で食糧生産をしてきたんだし、日本人が他の国より農業の技術が低いとは思えない。

消費者が見た目の「きれい」な商品を求めるからっていうのも、結局、消費者の世界観はマーケティングとかで作られているもの。文化的な側面もあるかもしれないけど、「きれい」は作られた概念だと僕は思う。同じ日本人の中でも差があるし、数十年前の人と現代人の間でも大きく違うはず。

不思議だと思わない?

一つの大きな理由は以下かも
日本を農薬大国に育てた“農薬ムラ”の利権構造 (ハーバービジネスオンラインより)

この記事も大事なことがまとまっていると思う
モンサントと親会社バイエル、知っておくべき5つの事柄

「食べ物」ではなく、お金(利益のための商品)を作ることが目的になると、こういう流れになってしまうんじゃないかな?人も、使い捨ての「労働者」や「消費者」に変わってしまう。これは典型的な資本主義の症状だと僕は思う。投資家の利益のために、どこかでコストを削減せざるおえない。多くの場合、環境汚染、健康への害、労働者の健やかさでそこを補う。

農薬についてのもうちょっと専門的な記事
農薬のルーツと歴史 – 日本植物防疫協会

第 2 のパラダイムシフトと言える大きな変化が戦後の 25 年間に起こった。この時期は戦中戦後の混乱で壊滅 的になった農薬産業が劇的な速さで復活した復興期と, その後の経済成長に連動した発展期とに分けられる。復 興期には海外で開発された高性能有機合成農薬が相次い で導入され,国内各社がこぞって工業生産を開始した。 発展期には技術導入で体力をつけた国内企業が自社開発 による新農薬の開発に注力した結果,多くの大型農薬が 開発された。


III 戦後に起こった有機合成農薬の登場と農薬産業 の成長
復興期(1945 年(昭和 20 年)から 15 年間)

日本有機農業研究会の記事も参考になった(このページは読みがいがあるよ)

1954年には軍事援助(MSA協定) にからんでアメリカの余剰小麦の受入れが決まり、その後の農産物輸入に道を開くことになった。1960年以降の高度経済成長期には、政府や財界主導の自然破壊・農村破壊を伴う工業化や開発が進み、農村から都市に労働力が流出した。1961年に制定された農業基本法の下では、生産性を第一にした農業が推進され、大規模・専作化、機械化、施設化、畜産と耕種部門の分離、農薬・化学肥料、石油エネルギーなどに過度に依存した近代農業が広く行われるようになった。

 その結果、・兼業化のさらなる深化、・農業労働力の劣弱化と枯渇(老齢化・女性化・後継者不足・嫁不足)、・耕地利用率の低下(裏作など労働報酬の低い作目の生産放棄)、・有機質不足による地力の減耗(堆厩肥づくりの放棄)、・大規模・単作化に伴う連作障害の多発、・農業生態系の単相化による病害虫の多発、・農薬による人体・農畜産物・土壌・地下水・河川水・空気の汚染、・畜産公害の深化(量産家畜や家禽類の過密多頭羽飼育)、・耕地の人為潰廃の進行、・耕作放棄地の増加、そして・食糧自給率(特に粗粒穀物)の低下が続き、畜産用飼料の輸入増大が続くなかで、・一部農畜産物(米・牛乳・卵・柑橘類)の生産過剰など、日本農業は危機的状況になり、農村は疲弊し、農畜産物は農薬や動物医薬品(飼料添加物)で汚染された。この状況は、今も続いている。

 1980年代に入ると、過度の工業製品の輸出による貿易収支の大幅な黒字の解消のために、農産物輸入が一層推進された。食糧自給率は、熱量でみると1991年には46%にまで落ち込み、飼料用も含めると数量で29%に低下した。1992年6月には、今後の中長期の「新しい食料・農業・農村政策の方向」(新政策)が策定されたが、国際競争力をつけるために一層の効率化を進める大規模化や、農業の経営主体の法人化が前面に出ている。環境保全型農業の推進も盛り込まれてはいるが、具体的な農薬削減計画などはなく、有機農業についても、中山間地域の振興策の一つとされるだけの消極的な位置づけしかされていない。

 農村は、都市の膨張、ゴルフ場やリゾート地としての開発によってもむしばまれている。工業偏重の中で、農業、農村、農民が切り捨てられ、同時に伝統的な生活文化や、食料の自給・自立もないがしろにされている。農業の将来性に展望が持てず、後継者も少なく、新規就労者も年間約1800人という少なさである。だが、ごく少数ではあるが、都市でのサラリーマン生活をやめて有機農業に活路を見出そうとする若者も出てきている。

日本の有機農業運動

大地を守る会は、日本で大事な役割をになってきた団体の一つらしい
大地を守る会の歴史

埼玉の霜里農場も
http://www.shimosato-farm.com

欧米で大人気の本(バイブル)は、福岡正信の One Straw Revolution「わら一本の革命」


まとまりのない記事だけど、とりあえず自分のノートとしていろいろ集めてみた。

僕の野望の一つは、いま住んでいるいすみ市を100%有機無農薬の市にすること。ここには、有機農家や自然栽培をしている農家が結構いて、食に対する関心も高い感じ。

いすみ市は2015年、学校給食の一部に有機米を取り入れた。

翌2016年、太田市長が「学校給食を全量、市内で育った有機米で賄う」と宣言。2017年には、それが実現した。2018、2019年も全公立小、中学校(小学校9校、中学校3校)で全量有機米の給食が続く。加えて、今は7品目(ニンジン、コマツナ、タマネギ、ジャガイモ、ダイコン、ネギ、ニラ)で有機野菜を扱っている。

東洋経済 日本の有機農業がいま一つ広がらない構造要因

みんなも野菜を育てて、有機農家と知り合って、オーガニックが当たり前になるための種まきや横のつながりをやっていこう!

やる気を出せば、すぐ変わる

いすみ市のブラウンズフィールド