イラストから理解するパーマカルチャーデザイン(Retrosuburbia編)
パーマカルチャーの特徴は、”relationship”「関係性」として世界を捉えること。それぞれの要素をより活かされる「関係性のデザイン」をするところがパーマカルチャーの面白さ。 全ては全てとつながっていることが見えだすと、ものすごく豊かな世界が現れてくる。残念ながら、僕たちの教育や主流の世界観がものごとを細分化してしまう傾向があって、最初は難しく感じるかもしれない(概念として「全てがつながっている」に納得できても、実際その世界観で世界と接するのが難しい)。 例えば、卵(卵じゃなくても、ビーガン大豆製品でも肉でも、自分が普段食べているものを一つ選んで欲しい) さて、みんなが食べている卵(または、自分が選んだもの)はどこからきたでしょう?そして、それをあなたの手元までに届けるためには、どんなシステムが必要だったでしょう? 全体像を思い描いてみると視野が広がって面白いよ。 一般的に消費されている卵(または、スーパーで買っているもの)の全体像をPermaculture Designer’s Manualにあるイラストが参考になると思う 一番上は、鉄、石炭、石油、漁船(飼料の原料)から始まる次が、製鉄所、発電所、石油精製所、化学物質の工場その次が、殺生物剤工場、化学肥料工場、プラスチック工場そのまた次が、トラクターで耕す大規模工業農場(8km2)という感じで、一番最後が鶏工場と卵 卵の下に書いてあるのは工業的卵(クォリティーは?) こんな巨大で複雑なグローバルシステムが、工業的に生産された卵の裏にある。エネルギー効率もものすごく悪く、コロナ現象でサプライチェーンが妨げられやすく、多額の税金で補助しないと成り立たない、工業製品の実態がこういう世界だったのじゃ〜。スーパーで安く見えるのは税金で補っているかららしい(だったら、生活に困っている市民にあげよう!)。 何よりも鶏と従業員がかわいそう Another world is possibleもっとシンプルで素敵な世界がある 素敵でしょ命が大事にされる営み命の経済 あ〜〜〜たいぶ前置きが長くなってしまった! さて、本題はイラストから理解するパーマカルチャー最近、出版されたSuburban(近郊)パーマカルチャーのバイブル的な本Retro Suburbianのイラストを通して、パーマカルチャーの世界を分かち合いたい これはオススメの本!(まだちゃんと読んでないけど)。パーマカルチャーの創始者の一人、デビッド・ホルムグレンの力作でオンライン版もあるよ! いつか、日本のこういう本を作りたい!(翻訳本ではなく) イラストがあると、よりパーマカルチャーの世界観が理解しやすいと思う GOAT SYSTEMヤギのシステム 左上はヤギを利用して雑草のブラックベリーを食べながら開拓した後、木を植えて豊かな生態系に戻すイメージ。 その他、ヤギのニーズ(飼料とか)、ヤギのギフト(ヤギ乳→チーズとか)、それらが他のシステム(果樹園、鶏システムなど)とどう関係しているかをマッピングしている。 COOK STOVE ENERGY CYCLE調理用の薪ストーブを中心に、熱エネルギーや物質の関係性をマッピングしたもの 左上は木→薪→ストーブの熱→お湯→お風呂・暖房 右下はコンポスト→畑→保存食・料理→生ゴミ・骨・炭・灰→コンポスト SITE ANALYSISパーマカルチャーの基本「サイト(土地)分析」既存の建築物、道路、地質、夏の太陽、冬の太陽、災害ベクター、季節ごとの風の方向と特徴、水の流れなど…