パーマカルチャーデザインコース PDC 2023@鴨川 前半の様子

フィル、カイル、海のパーマカルチャーデザインコース(PDC)の一週目が終わった。

8月のお盆休みに2週目が行われる。

今年は、満員を超えてしまって受講生だけで34人。講師やスタッフ入れると50人近くの1週間続くエコビレッジ。

写真:hirota kenji

PDCは、世界中で行われいるパーマカルチャーの公式コース。パーマカルチャーの創始者の一人、ビル・モリソンが始めたもの。(ビルを含め「公式」や「権力構造」を嫌う人たちが多く集まる運動なので、「公式」や「組織化」への抵抗も常にある)

PDCの内容は、エコロジー(生態学)を中心にさまざまな分野についての座学講義が72時間以上行われ、最後に受講生がパーマカルチャーデザインを制作し発表して、修了書をもらう仕組み。教え方と内容は、世代や地域によってどんどん変わり続けている。

Picture from Walk the talk
上のリンクでビルの2009年のPDCの様子がレポートされている

僕の先生のから聞いた話。ビル・モリソンのPDCでは、彼が1日中タバコを吸って、紅茶を飲み続けながらノンストップで喋っていたらしい。トイレに入っている間も、講義の内容を話し続けてたとか。

写真:hirota kenji

フィルは、ビル・モリソンから直接PDCを受けて、人生が変わった。

カイルは、ビルの初回PDCを受けたエコビレッジクリスタルウォーターズ在住の先生の元でPDCを受講した。

僕は、ビルからPDCを受けたブロックス三兄弟が主催しているPDCを2回受けて、3回目からソーシャルパーマカルチャーを担当させてもらった。ブロックスのPDCは3週間ぶっ続け。3日目から頭がパンクしてた。

*ブロックスの研修生をしていた頃にブログを始めた。当時の生活を写真と文章で記事にしたので、よかったらcheck it out. BACK を押すと他の記事も読めるよ。 http://livingpermaculture.blogspot.com/search/label/Bullocks%20Permaculture%20Homestead?updated-max=2013-06-17T00:58:00-07:00&max-results=20&start=2&by-date=false

僕たちの2023年PDCスケジュール(1週目)はこんな感じ。

グローバル複合問題、生態学、ビルモリソンとデビッドホルムグレンの原則の違い、パーマカルチャーデザイン手法、NVC、土と土壌学、水と地形、自然のパターン、Zone 1家庭菜園、PAWA見学と適正技術のDIY、森林、フォレストガーデンとアグロフォレストリー、土木とアースワークス、測量ワークショップ、気候とデザイン、自然建築、ウズメ現場ツアー、小さな地球現場ツアー、世界各地のパーマカルチャー、中間デザインプロジェクト(1週目のセッション)

本来は頭が爆発するような量の座学講義なんだけど、頭に大量の情報を詰め込むことより、心身の全体性を活かすホリスティックな教育(head 頭 heart 心 hands手/実践)を心がけている。

受講生の多くが実践/DIYを求めていることもあって、できるだけ実践を通して座学で扱うものをよりリアルに学ぶことも実験している。

例えば、Aフレームを作って等高線を調べたり

カイルによる三角測量と図面の書き方ワークショップ

写真:hirota kenji

コンポストの発酵熱でお風呂を沸かす(循環式)ワークショップ(フィルの設計)

新しいコンポストを入れて、ホーズを巻き直す
冷めた完熟したコンポストはこんな感じ
写真:ほしのあいま

2週間以上42度をキープできたらしい

マニアックすぎる!

お風呂はこんな感じ
写真:あそうことみ

Jean Pain コンポスト温水メソッド
https://waldenlabs.com/compost-water-heaters-from-jean-pain/

下は、フィルと雨水タンク作り。

PAWAやDOJOにあるファーストフラッシュフィルターを作ってつければ、飲用水にも使える。

でも、ほとんどの授業は座学!
(それも見直し中)

最初の授業は、グローバル複合問題とECOLOGY
写真:kazuyo nishimura

全体像と全体性が分からないと、パーマカルチャーではなく、バラバラのDIY技術に止まってしまうから。分離した分野をシステム思考で統合するのがパーマカルチャーの特徴。シンプルに言うと「全ては繋がっている」が重要な前提。

もう一つ、僕たちのPDCの特徴は共感コミュニケーション(NVC)のワークショップが含まれていること。

パーマカルチャーは、物理的な「外側の世界」のデザインだけではなく、意識や人間関係の「内側の世界」も含まれた全体性のデザイン。僕はこの融合に特にパッションがある。

大体どこにいっても、人間関係の問題がある。パーマカルチャーの現場やコミュニティの一番大きな課題が、人間関係なんじゃないかな。

結局、家族関係やパートナーシップ、自分との関係に問題を感じているとき、環境とか世界平和とかどうでもよくなる。人間は協力しあって存在できる種族だから、人間同士の活かし合う関係性のデザインは最重要。これをinvisible structures(見えない構造)とかソーシャルパーマカルチャーと呼ばれている。

フィルのパーマカルチャー現場PAWA
写真:hirota kenji

元々のパーマカルチャーは、独立した強い男性(オーストラリアの白人)が提唱して広げてきたマッチョのりが強かったと僕は感じているけど、僕の周りでは女性性の大切さやパトリアルキーなどに関心がある人が多く、マイノリティやコミュニティを強調するパーマカルチャーを広めている。

資本主義同様、「強い人」(男、男性性、健常者、裕福な人など)しか豊かになれなければ、ほとんどの人にとって役に立たない。

みんなが作っている自己紹介ページ。

今回は、こんな感じで自分アピールをしてみた。

うつ病気味でPDCがスタートしたから、しっかり隠さず、うつ病の話をしながらパーマカルチャーにつなげた。

そう、MBTIで調べたらENFPだった。

今回の参加者もかなり面白い人たちが集まっていて、知り合い/活動仲間も何人か参加してくれている。

例えば、三角エコビレッジサイハテのゆうちゃん

サイハテとアースバッグの話をしてくれた
写真:

LFCコンポストや段ボールコンポストのたいら由以子さん

写真:hirota kenji
LFCコンポストの仕組み

集合写真@PAWA

写真:

僕にとっての「世界平和」ってこんな感じ。

パーマカルチャーツアーやってるよ。