【GREENZの記事】大地の再生「今、大地が呼吸不全を起こしている。。。」

大地の再生って聞いたことある?

僕はパーマカルチャーと平和道場を始める頃に、パーマカルチャー仲間からよく聞くようになった。まだ、理解しきれていないけど、大地の再生ムーブメントを先導している矢野さんや、高田さんの話はとても興味深い。

僕の理解では、大地の鍼灸術のようなもの。地表の下で起きている、空気や水の流れ(大地の血流)に焦点をあて、大地の健康を大きく影響する微生物の生態系を整える土木作業。こういう理解でいいのかわからないけど。まだ、大地の再生前と後の変化も体験したことがないから、どこまで効果的なのかは分からないけど、彼らの説明と情熱には説得力がある。

いすみ市では、高田さんが定期的に講演やワークショップを行ってきて(記事の下に映像があるよ)、そこからいすみ竹炭研究会というとても素敵な女性たちが率いる環境再生団体が生まれた。

Greenzで大地の再生の記事が公開されていたので、みんなのシェアしたくなった。

Check it Out!

以下、Greenz.jpより

あの時、山で何が起こったのか

「1時間に120ミリの雨が降って電気も止まるし、道も全部だめになりました。4ヶ月たっても山に入れない。木が出せないので収入ゼロです。」

田島山業株式会社田島信太郎社長は、一息にそう話した。

国内屈指の木材の産地、大分県日田市中津江村。田島山業の前身である田島家は、鎌倉時代からこの地で林業を営んできた。市場を通さず独自の販路を開拓するなど新しい林業の方法を模索し続けてきた会社である。

この田島山業の山が、2020年7月の九州豪雨で大きな被害を受けた。自社で整備した林業用の私道だけで、被害は100箇所以上。しかもその崩れ方が尋常ではなかった。水が流れた跡もないのに地面がざざっと下に落ちている。木が立ち木のまま滑り落ちそのままの向きで倒れている。会社には40年以上林業に携わってきた人や、伐採の腕前は誰にも引けを取らない現場派などプロ揃い。そうした面々をしてもわからない現象が多発。いったい山で何が起こったのだろう。

その謎を解明したいと招いたのが、一般社団法人「大地の再生 結の杜づくり」矢野智徳(やの・とものり)さんだった。矢野さんはここ約30年の間、荒れた土地や畑、被災地など数々の現場に入り、土地の水脈を整えることで、自然がみずから蘇ろうとする力を生かして環境改善を行ってきた人だ。

紅葉の真紅がまだちらほら目につく11月中旬。矢野さんは5人のチームメンバーとともに田島山業を訪れた。田島山業のオフィスには従業員も含めて15名ほど。私たち取材班もこの貴重な現場に立ち会わせてもらったのだった。

ダムの話以前に見るべき視点

2020年7月上旬に起きた九州豪雨は熊本県を中心に九州全域に甚大な被害をもたらした。テレビでも大きく報道された球磨川流域ではとくに被害が大きく、10年前に白紙撤回された川辺川ダム建設の話が再び持ち上がったのも「ダムがあれば浸水面積が約6割減だった」という推定値が公表され「どれほどの被害を出さずに済んだか」の議論が再燃したからだ。

当時建設中止を決めた熊本県の蒲島知事本人が「自分の決断を翻すのは容易ではない」としながらも、流水型ダムの建設決定を表明。それがちょうど、この取材を行った2020年11月のことだった。

ところが、こうしたダムの話以前に、見るべき視点があると話すのが、矢野さんである。

矢野さん ダムそのものが悪いわけじゃないんです。そのつくり方、上流の水をどう対処するか。

巨大なコンクリートで垂直に水をせき止めるのではなくて、自然に水の加速を緩めるような角度で受け止め、ほどよい量を流し続けてやる。そういう自然に沿った機能を取り入れることが重要で。現代土木にはその視点が欠けていて災害対策としても生かされていない。これが問題だと私はみています。

初めてお会いした矢野さんは、長く自然に関わる人はこうなのかと思うほど、ただ無心にそこに存在しているような、ゆっくりと穏やかに話す、気配の静かな人だった。

水脈が渋滞を起こす

田島山業の有する1200ヘクタールの山は、九州北部一帯の水資源である筑後川や矢部川などの上流域にあたる。山には公道だけでなく、自社で整備した林業用の私道も35本。いずれも大型の10トントラックが入る4メートル幅の立派な道だが、これらがことごとく被害を受けた。

矢野さんは、田島さんたちの話を一通り聞いた上で山全体の地図を指しながらこう話し始めた。

矢野さん 被害にあった場所の水脈をみると下流にダムがありますよね。大雨が降ると、このダムが水をせき止めてものすごい量の水が溜まるんです。

すると本流の水が上流に向かって水はけを悪くして、連なる水脈全部が渋滞するのです。川の合流地点にも次々と水が貯まって大きな岩も持ち上げるような水柱ができ、山がスポンジのように水を吸って。

するとどんなに急峻な崖でも、水の抜け場がなくなった土地が下から引っ張られるようにして崩れます。

続きはGreenz.jpで

ボーナス

大地の再生@パーマカルチャーと平和道場
高田さんがパーマカルチャーと平和道場に来た時の映像

パーマカルチャーツアーやってるよ。