Reality Check! 気候危機を最近話題にしてきたけど、全体像を捉えたらテーマはAnthropocene「人新世」。
この前、仲間の安納 Kenとその話題の動画を撮り始めた。
Check it out!
以下は、YouTubeの下の説明に書いたもの(動画では伝わらない文脈の解説)
セミの鳴き声が大きかった! 生き生きとしたパーマカルチャーと平和道場での撮影でした 次回は、虫の鳴き声対策を考えてみる
今回のトークは、平和活動仲間の安納献と”Ten Inevitables: Post Doom, No Gloom”(by マイケル・ダウド)というYouTubeの解説をしたもの。https://www.youtube.com/watch?v=BkapCiU2EUc&t=0s(短いバージョン)
直訳すると、「10の避けられない必然性 ポストグルーム、ノードゥーム (崩壊後、憂鬱なし)」。または「避けられない10の不都合な真実」がより伝わるかな?
周りの多くの活動家や学者は、人類は絶望的な状況にいると感じている。現代文明のcollapse(崩壊)の真っ只中。
気候危機の影響がより過激化していたり、大企業と政府が気候危機対策を妨げ続けていたり、世界中の生態系が崩壊し始めたり、歴史的な経済格差、ロシアの侵略戦争と原子力発電所の危ない占拠、爆発的な難民の人口、西洋の政治的/社会的分断(BREXIT, Trumpとか)、コロナパンデミック、グローバル経済の劣化、重要資源の枯渇、陰謀説の蔓延と世界観が違う人々の分断などなど、きりがないほど難題が山積みの現時点。
これらは、原因ではなく、「症状」なのだと僕は思っている。人間と自然が別々であるという「Separation 分離の世界観」の症状。そして、数千年も解消されてこなかった集合的なトラウマが原点だと思われる「パトリアルキー」(家父長制?)がもたらしている悲劇なんじゃないかな。
僕はそう捉えている。
安定した気候、平和な世界情勢、安いエネルギーといった、僕たちの生活の前提が崩れ始めている。
僕は、そんな状況で僕らに何ができるのかをいつも考えている。
献にすごくオススメされて、見たこのyoutubeはかなりリアリティチェック(現実の把握)になった。薄々とは感じていたけど、ダウドさんは気候危機に取り組む意味があるポイントを僕らはとっくに過ぎてしまったと断言している。そう表明している科学者がどんどん増えている。
しかも、気候危機が一番深刻な問題でもないということ。
Ecological overshoot (生態学的オーバーシュート→生態系の破綻)の症状の一つが気候危機。生物の絶滅、食糧生産に必要な土壌の流出、資源の枯渇により増え続ける紛争と難民なども、このエコロジカルオーバーシュート(行き過ぎること)の症状。
ほとんどの人は、エコロジカルオーバーシュートなんか聞いたこともないんじゃないかな?
そして、エコロジカルオーバーシュートが多くの文明の崩壊の主因だという理論もある。社会学者 Luke Kempによると、文明の平均寿命は340年。全ての文明は崩壊してきた。僕たちは、文明の崩壊のプロセスの中にいる。
そして、残念ながら社会としてそれを理解したり、向き合う土壌がない。
マイケル・ダウドのテーゼは、 「Confusion and collective insanity reign without a life-centered view of ecology, energy, and history. Enthralled by gee-whiz technology, and blind to ten collapse-related inevitabilities, we stumble into a future of ecological and societal certainties that most people cannot see, or will vehemently deny..
エコロジー、エネルギー、歴史に対する生命中心的な視点がなければ、混乱と集団的な狂気が支配する。ハイテクに魅了され、崩壊に関連する10の必然性に気づかないまま、私たちは生態系と社会の未来につまずき、ほとんどの人はそれを見ることができないし、激しく否定するだろう…。」
僕もそう思う。
彼のまとめ方がとても「現実的」で分かりやすかったので、日本のみんなにも分かち合いたかった。今までの現実が急変する中(コロナ、経済、紛争)、それをどう理解するのか、そして厳しい状況の中でどう豊かに生きるのか、そんなヒントが詰まっているお話だと感じた。
一発目なので、献とのフローがちょっとぎこちないけど、次回はもっと盛り上がる予定で〜す。
献がテーマとして出しているグリーフ griefの話は、すごく重要で、絶望や何かを失う感覚をどう受け止めて、寄り添っていくかがすごく健全な未来に必要だと思っている。
禅僧のティクナットハンから学んだ「無常」「慈悲」「インタービーイング」の実践はすごく役だっている。
今回、二人の話で話題にできたのは、10の要素の7番目、4番目、3番目、10番目、6番目/9番目かな?
次回は、10の要素のおさらいと、僕たちにできることを話したいと思っている(セミ対策も)。
Thanks for reading and watching
応援もありがとう〜
以下は、マイケル・ダウドさんの言葉と安納献の訳
Ten Inevitables: Post Doom, No Gloom
- Most people will have a hard time trusting how&why our civilization is collapsing.
- Abrupt climate mayhem (rapid 2C+) locks in biospheric collapse & extinctions.
- Tipping points already crossed will be falsely framed as “still avoidable”.
- Without “Assisted migration” love-in-action, most plant species will go extinct.
- Without urgent collective action, there will be dozens of nuclear meltdowns.
- As our biospheric and societal predicament worsens, so will our mental health.
- Most people will only reluctantly relinquish their faith in “the Almighty We”.
- If you proselytize only the doom side of collapse reality, expect to be shunned.
- Most people will crave distraction – and virtually anything that offers “hope”.
- Elite universities, IPCC, MSM, & pols will remain fist-rate legal hopium dealers.
10の避けられない必然性 Post Doom, No Gloom (崩壊後、憂鬱なし)
1. ほとんどの人は、我々の文明がどのように、そしてなぜ崩壊しつつあるのかを信じるのに苦労するでしょう
2. 急激な気候変動(急激な2℃以上)により、生物圏の崩壊と絶滅が起こるでしょう
3. すでに通過したティッピングポイント(転換点)は、「まだ回避できる」と偽って語られるでしょう
4. 「人の手による移住」によるラブ・イン・アクションがなければ、ほとんどの植物種が絶滅するでしょう
5. 緊急に集団行動を起こさなければ、何十もの原子炉がメルトダウンするでしょう
6. 生物圏と社会の苦境が悪化すると、精神衛生も悪化するでしょう
7. ほとんどの人は、「全能のわれわれ」への信仰を必要に迫られた時にのみしぶしぶ捨てるでしょう
8. 崩壊の現実の破滅的な側面だけを布教すると、敬遠されることが予想されるでしょう
9. ほとんどの人は、気晴らしと「希望」を提供するものであれば、それがどんなものであっても、切望でしょう
10. エリート大学、国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)、主要メディア、政治家は、一流の合法的なホピウム(hope希望 x opiumアヘン/麻薬=hopium)の売人であり続けるでしょう
Key Benefits of Trusting What is Inevitable
(Accepting Reality / Faith in Life and Time)
- Clarity replaces confusion, awe replaces dread, compassionreplaces blame/guilt
- Re-prioritizes nearly everything around what matters most (and what doesn’t)
- Calm urgency to ‘get complete’ with self, family, others, life, and legacy
- Focuses attention on home, family, community (what’s local, joyful, meaningful)
- Freedom from “shoulds/oughts/have tos” & freedom for“could/might/ get tos”
- Overwhelming gratitude and expansive sense of empathy and radical trust
- Expanded sense of “Self” – and of impermanence and death as sacred / holy
避けられないことを信頼することの主な利点
(現実を受け入れること/人生と時間を信じること)
1. 混乱に代わる明確さ、恐怖に代わる畏敬の念、非難や罪悪感に代わる思いやりが手に入るでしょう
2. 何が最も重要か(そして何が重要でないか)を中心に、ほとんどすべての優先順位を変えることになるでしょう
3. 自己、家族、他者、人生、そして遺産を「完了させる」ことへの落ち着きのある切迫感を持てるでしょう
4. 家庭、家族、地域社会(地元にあるもの、喜び、意味のあるもの)に注意を向けられるようになるでしょう
5. 「すべきこと/しなければならないこと」からの自由と、「できること/できるかもしれないこと/させてもらえること」への自由が手に入るでしょう
6. 圧倒的な感謝の気持ちと、共感と根本的な信頼の拡大を持つようになるでしょう
7. 拡大された「自己」の感覚、そして無常と死を神聖なものとして認識するようになるでしょう
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