【ソーヤー海の経済学】9つの資本

「9つの資本」やっと完成!!!
イラストレーターのElie Tanabeとコラボして
上の9つの形の資本のマップができた
Thanks Elie!

以下は、Greenzの記事の半分

Greenz連載「ソーヤー海の共生家革命日記」

みんなは、お金好き? 

「世の中、お金だけじゃない」って言うけど、だいたいの人は「とはいえ……」ってなるよね(笑)

現代人の僕らは、お金中心の世界観を子どもの頃から教え込まれてきたからしょうがないのかも。でも、実はほかにもすごく重要な“資本”があるんじゃないかな? 今日はそんな話を紹介するね。

これは“8つの形の資本”という捉え方で、「金融パーマカルチャー」という分野のワークショップをやりながら、「グローバル金融システム(※)をパーマカルチャーの原則でデザインし直したらどうなるか」を追求している、イーサン・ローランド(Ethan Roland)とグレゴリー・ランヅア(Gregory Landua)のふたりが考えたもの。

「このフレームワークを使って、現実を捉えなおしてみよう! 」というわけ。簡単に説明すると、こんな感じ。

1. 金融資本 お金、通貨、株: 僕たちの社会ではものすごくパワーがある
2. 社会資本 人とのつながり、影響力: 人と接している限りものすごく重要
3. 物質的資本 石、鉄、木、化石燃料、道具、建物、社会のインフラの原料
4. 生命資本 水、土、動植物、菌類: パーマカルチャーはこれに特化
5. 知的資本 (自分やほかの人の)アイデアや知識、科学など
6. 経験資本 体験を通していろいろなことができるようになること
7. 精神的資本 自分より大きな「何か」を信じることから生まれる力
8. 文化資本 歴史のなかで積み上げられてきた伝統など(食文化、民謡、お祭り)

彼らは「この捉え方はすべてを網羅しているわけではない」って言ってて、だから僕は9つ目に“余裕資本”というのも付け加えてみた。

これは例えば、「時間がある」とか「心の余裕がある」とか。資本主義のスピードに追われて恐れや不安を抱えていたら、自分を見つめることも人を助けることもできなくなる。

だけど、余裕資本があるだけでいろいろなことが可能になるし、余裕があるとほかの資源も活かせるよね。それに、ほかの資源は“あるもの”だけど、実は“ないもの”もすごく資源なんじゃないかな。例えば、何も予定がない自由な日とか。

イーサンによると、ビジネス界にもパーマカルチャーの世界観を広げるために”資本”という表現を使っているそうなんだけど、気をつけたいのは、“資本”なら何でも商品=お金に換えられると思いがちなんだけど、そういうわけではないこと。

そもそも“資本”って、「お金や、そのほかの価値のある資源」という意味なんだって。みんなにとって、「そのほかの価値のある資源」って、どんなものがある?

資本主義(特に新自由主義系)ではいろいろな根本的な課題(気候変動、格差、忙しさなど)が解決できないのは明確だけど、僕たちの意識のなかではまだまだお金の比重が大きくて、どうやってトランジションしたらいいかわからない人がほとんどなんじゃないかな? でもこう捉えてみると、お金は唯一流通している資本ではないことがわかるよね。

このマッピングを使えば、どんなにお金がない人でも「実はいろいろな資源がある」って視野を広げることができるんじゃないかな。「足りない」資本に意識を向けるよりは、身の回りにあるものに意識を向けたほうが可能性は広がってくる。

あと、例えば「果樹を買ったり、知り合いからヒヨコをいただいたりして生命資本を増やす」みたいに、それぞれの資本は別の資本に換えられるんだけど、自分が持っている大事な資本を、金融資本に安売りしていることって結構あるんじゃないかな? 

続きはGreenz.jp


元となった記事は 8 Forms of Capital by Ethan Roland & Gregory Landua
それに、僕なりの解釈と9つ目の資本を足したのがGreenzの記事

EthanとGregoryの活動は以下
Regenerative Enterprise Institute 8つの形の資本を軸にしたコンサルティング会社
Terra Genesis International 企業を対象とした国際的リジェネラティブ・デザイン・コンサルティング会社 ←大規模パーマカルチャー

パーマカルチャーツアーやってるよ。