とても大事な話をみんなとしたい
(top picture from https://dailymedicos.com/08-reasons-why-social-media-harms-your-mental-health/)
難しい話でもあるし、みんなにとっても聞きたくない内容かもしれないし、おそらく「不都合」だと思うけど、今起きている多くの人の苦しみ、これからさらに深刻化する苦しみをできれば解消したいから、話題にしていきたい。
化石燃料と気候変動、原発と放射性物質、軍需産業と戦争と似たように、大きすぎる感じもするし、理解もしにくいし、そこに依存してしまっている社会の一員として、向き合い憎いところがあるけど、放っておくとさらに僕たちは追い込められて、次世代は抜け出せない辛い未来になることを僕は心配している。
なので、今のうちにできることをしたい。
その一つが、自分が影響がありそうな場所で、こうやって話題にすること。
みんなとしっかり考えて、意味のあるアクションをとりたい。
では、本題!
平和活動をする中で、僕がものすごく懸念している問題が「監視資本主義」。
監視資本主義って聞いても「?」って感じの反応が一番普通だと思うけど、10年前に「気候変動」とか2011年の前に「原発」とかって言っても、その問題の深刻さを理解できた人は、日本人の少数だったんじゃないかな。
監視資本主義の入門としてオススメ
・Netflix 監視資本主義: デジタル社会がもたらす光と影
・NEWSWEEK あなたの知らない「監視資本主義」の世界
・【監視資本主義】気づかずに起きている深刻な問題
僕たちの多くがSNSや大手テックサービスに依存していて(生活、人とのつながり、ストレス解消、ビジネス、社会活動など)、社会と経済の基盤化が進んでいるから、話題にもしたくないかもしれないけど、いじめや孤独も放置しておくと、どんどん悪循環になってしまうんじゃないかな。
民主主義も、SNSの影響力とそのビジネスモデルによって機能しなくなっているという懸念もヨーロッパとアメリカでは話題になっている。それについては「FACEBOOKが民主主義を壊してしまった」っていう記事で扱ったよ
市民運動により、ヨーロッパやアメリカでは政府がこれらの問題とより真剣に向き合い始めている。そんな流れで、日本にはあまり話題にならない情報が出回り始めているので、そこからみんなで考えられたら。
以下は、それらをベースにした日本語の記事。
フェイスブックの内部調査、「3億人以上のユーザーに悪影響」と報告していた
BUSINESS INSIDERより
- フェイスブックの内部の研究者が、同アプリが一部のユーザーに悪影響を与えていることを発見したとWSJが報じた。
- このアプリは、約12.5%のユーザーの睡眠、仕事上の人間関係、子育てに悪影響を与えていることが調査で判明した。
- フェイスブックは、WSJの報道を「無責任」だとし、自社アプリの「問題のある利用」を積極的に調査していると述べた。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が入手した文書によると、フェイスブックの内部の研究者が、ユーザーの8人に1人がフェイスブックの使用によって睡眠、仕事、人間関係、子育てなどに悪影響があったと報告していたという。
研究者は、これらの問題がアプリの29億人以上のユーザーの約12.5%、つまり約3億6000万人に相当する人々に影響を与えているとした。
この文書の中で、研究者は、これはユーザーが強迫観念に囚われてアプリを使用した結果だと述べており、いわゆる「インターネット中毒」と同じだと報告している。
フェイスブック(現在はメタ)のアプリの利用パターンは、他の主要なソーシャルメディアよりも悪いもので、これらのプラットフォームはいずれもユーザーを引き留めようとしている、と文書には記されている。ただし、研究者は因果関係を立証したわけではない。
フェイスブックは、これを「問題ある利用」と呼んでいる。
今回の記事は、WSJの連載「Facebook Files」の一環として発表されたもので、主に元社員で内部告発者になったフランシス・ホーゲン(Frances Haugen)がリークした内部文書に基づいている。
Insiderも以前に報じているが、メタ傘下の写真・動画共有アプリ「インスタグラム(Instagram)」の利用が、10代のユーザーの変たるヘルスに悪影響を及ぼすことが研究者によって明らかにされている。
HUFFPOST 「LUSHがFacebookなど一部SNSの利用を停止へ。若者に悪影響と判断」
コスメブランドのLUSH(ラッシュ)は11月26日から、自社がビジネスを展開している世界48の国・地域で運営するFacebookやInstagram、TikTok、Snapchat、WhatsAppの五つのプラットフォームのアカウントから一斉にサインアウトし、利用を停止すると発表した。日本では、FacebookとInstagram、TikTokの三つが対象という。
SNSを巡っては、Fecebook(FB、現Meta)の元社員がFB傘下のInstagramについて、子どもの心に悪影響を与えるという調査結果をまとめながら必要な対策を講じていなかったなどと告発。ラッシュはこうした事態を重くみて、一部のSNSアカウントからのサインアウトを決定したという。
ラッシュは、いじめやフェイクニュースなど際限なくスクロールできてしまう一連の投稿や表示が若者の自殺やうつ、不安の割合を大幅に増加させると言われていると指摘。
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_618caa3ae4b0ab5f284565b9
CNET Japan 「Instagramが10代ユーザーに悪影響」– Facebookの社内向け調査で判明
Instagramが10代の若者たちの心の健康に及ぼす影響について、親会社のFacebookが社内向けとして実施した調査で、同写真共有サービスに対する深刻な懸念が浮上していたことが明らかになった。
The Wall Street Journal(WSJ)の米国時間9月14日付の報道によると、この調査はFacebookの研究者らが過去3年間にわたって実施したもので、その結果、Instagramが若年層のユーザー、特に10代女子の「かなり大きな割合に対して有害」であることが明らかになっていたという。例えば、2019年に報告されたある調査では、Instagramによって、10代女子の3人に1人が体型コンプレックスを悪化させていることが判明したとされる。そのほか、10代ユーザーは、Instagramによって不安になったり落ち込んだりする頻度が増えたとするFacebookの社内文書についてもWSJは報じている。
ソーシャルメディアがユーザーの精神衛生を損なうおそれがあることは、何年も前から指摘されてきている。Instagramに対しては、ユーザー、人権擁護団体、政治家らから、同サービスが有害なコンテンツの掲載場所となっており、特に若年ユーザーの間の不安と落ち込みを助長しているといった批判の声が上がっている。また、2021年には、Instagramが13歳未満の子供向けプラットフォームの提供を計画していることが、各種の報道で明らかになった。
https://japan.cnet.com/article/35176686/
若者の心の健康に悪いSNSランキング│ワースト1位はインスタグラム
exploring4ever.comより
イギリスの王立公衆衛生協会(RSPH)は、2017年5月に14~24歳の1479人を対象にSNSが若者のメンタルヘルスに与える影響を調査したレポート『#StatusofMind(心の状態)』を発表しています。
「不安感」、「いじめ」、「孤独」、「FOMO:Fear of missing out(取り残されることへの恐怖)」』などの14項目で、SNSを5段階評価してもらい、そのアンケート結果をもとに人気のSNS5社をランク付けしています。
最も悪影響なSNSを順に並べたランキングがこちら。
ワースト1位:インスタグラム(Instagram)
2位:スナップチャット(Snapchat)
3位:フェイスブック(Facebook)
4位:ツイッター(Twitter)
5位:ユーチューブ(YouTube)
「Facebookのアルゴリズムが人々の分断を促している」という内部レポートをFacebook幹部が無視していた
Gigazineより
年ではSNS上での政治的な活動や対立が広く見られ、時にはユーザー間の対立や二極化が加速して問題が起きることもあります。ウォール・ストリート・ジャーナルは、2018年にFacebook幹部へ提出された内部レポートが「Facebookのアルゴリズムが人々の分断を促している」と指摘していたものの、幹部はこのレポートを無視して問題解決を先送りにしたと報じました。
2018年にFacebook幹部へ提出された内部レポートでは、「私たちのアルゴリズムは分裂に引きつけられる人間の脳につけ込みます」と指摘されていたとのこと。レポートを制作したグループは、Facebookの推奨アルゴリズムが「ユーザーの注意を引いてプラットフォームに費やす時間を増やすために、よりユーザー間の分裂を促すコンテンツを提供する」ことを発見していたと、ウォール・ストリート・ジャーナルは報じています。
https://gigazine.net/news/20200527-facebook-ignored-algorithms-divided-users/
これ以前にも、Facebookがユーザーの政治的なイデオロギーを煽って、分断を加速させていると指摘されていました。2016年のレポートでは、ドイツのFacebookユーザーが参加する大きな政治的Facebookグループのうち、3分の1以上で過激なコンテンツが頻繁に投稿されていることがわかりました。過激なFacebookグループは人種差別主義者や陰謀論者、親ロシア的なコンテンツにあふれており、参加しているユーザーたちは積極的に発言する一部のユーザーに大きな影響を受けていたそうです。
こうした政治的に過激なFacebookグループの成長を促していたのは、Facebookのアルゴリズムが原因だったと2016年のレポートは述べています。レポートでは「これらの過激なグループの参加者のうち、全体の64%はFacebookの推奨ツールによって参加した」と述べられており、プラットフォームがユーザーに適したグループをオススメするアルゴリズムが、過激なFacebookグループのユーザー数増加に寄与していたそうです。Facebookの従業員によれば、この問題はドイツに特有のものではないとのこと。
どう感じた?
企業としてのLUSHのアクションはかなりすごいと思う。LUSH以外でも、有名人などがフェースブックアカウント削除し始める運動も数年間続いている気がする。
僕は、幸いフェースブック、インスタ、Twitter(SNS全般)は最初からボイコットしてきたから、依存になることもなく、ここまで来れたけど、残念ながらGoogleは学生運動(2004年あたり)からどっぷりハマってしまって、今ではyoutubeとかも使っているから、そこから抜ける難しさも痛感している。ゆっくりとgmailからprotonmailに移行中だけど、そのほかのサービス(データ収集システム)からどう抜けるか考え中。
個人の選択として使わないも大事だと思うけど、企業と政治に働きかけることが、一番重要でレバレッジのあるアクションだと思う(その時にSNSを使うか使わないかは難しい判断だね)。ヨーロッパやアメリカでは、圧倒的な権力のあるテック企業に対して着々と市民の動きが進んでいるようなニュースも見るようになった。
水俣病で環境汚染がより多くの人に識されるようになって、市民運動によってそういう問題が再発しないように規制されるようになったように、Adbustersがいうmental pollution「心の汚染」をみんなで関心をもちながら、健全な心の環境を守ったり、創造したりしていきたい。
健全なオンライン環境とビジネスのあり方に変えていこう!
娘も、全ての子供達を
監視資本主義の悪影響から守っていきたい!!!
for a healthier and happier future
絶対もっと素敵な社会を創造できるでしょ〜